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子連れのハワイ マナーを考えるコーナー

このコーナーでは子連れ旅行の不安を少しでも取り除き、周囲の方と気持ちの良い関係を保ちながら楽しい旅行にするにはどうしたら良いのか、過去10回以上の子連れハワイの経験をもとに自分なりに思ったことを書いてみました。
飛行機が最大の難関

子供が9ヶ月だった2002年、初めてハワイに連れて行くにあたって一番不安なことは飛行機でした。7時間〜10時間のフライトを何事もなく乗り切れるかどうか、これが一番の難関です。

エコノミークラスの狭い座席ではリラックス出来るわけもなく、誰もがストレスを感じていると思います。そんな中でマナーを無視した人がいれば、不穏な空気が流れてしまうのも無理はありません。

飛行機だけでなく、電車でも映画館でも、公共の場ではどこでも守るべきマナーがあると思います。では飛行機でマナーを守らないとはどんなことを指すのでしょうか。私が今までに遭遇した経験から挙げてみると、こんなことかなあと思います。


▼マナー違反だと思った事例
<大人の場合>
 ・音を消さないでゲームをする
 ・他人に向けて咳をする
<子連れの場合>
 ・後部座席の子どもが背もたれを何度も蹴る
 ・子どもが泣いても放っておく
 ・通路でかけっこをさせる

▼マナー違反と言えるか分からないが、少し気遣いがあれば…と思った事例
<大人の場合>
 ・前の座席の人が急に背もたれを下げる(飲み物がこぼれそうになります)
 ・座席のボタンで何度も客室乗務員を呼ぶ
 ・するめを食べていたグループ(におい問題)
 ・足がにおう人
<子連れの場合>
 ・子どもが明らかに悪いことをしても保護者が注意しない(気遣いとは別問題)


機内で泣く子供はマナー違反か

これは子どもを持つ私の気持ちですが、子どもが泣くこと自体はマナー違反ではないと思います。しかしそれも程度の問題で、長時間泣いてばかりだったり頻繁にかんしゃくを起こすような場合は、周囲から見れば『この子は飛行機に乗せるべきではない』と判断されてしまうでしょう。子どもは泣くのが当たり前という以前に、機内では静かにすることが前提だからです。

我が子を周囲に受け入れてもらえるかどうかは親の姿勢次第なのかもしれません。付き添いの保護者が協力して子どもの面倒を見ているご家族は、同じ子連れの立場から見ても好感が持てますし、周囲の視線も穏やかに感じます。

▼飛行機に乗っても安心していられそうだと思うタイプの子
 ・1回の睡眠時間が長く、よく寝る子
 ・乗り物に乗るとすぐ寝る子
 ・生活リズムが整っている子
 ・車でチャイルドシートに長時間座ることを嫌がらない子
 ・外食時や電車で比較的落ち着いて座っていられる子


機内を穏やかに過ごしたい

普段から椅子の上でピョンピョン跳ねている子どもに『飛行機では椅子にちゃんと座りなさい』と言っても多分無理でしょう。いつもチャイルドシートに座らずに車内を自由に動き回っている子どもに、『ハワイではチャイルドシートに座りなさい』と言ってもやはり無理だと思います。ある程度の決まりごとを守れるかどうかは、その子が持つ性格もありますが普段の生活習慣も大きく関わってくるところだとも思います。

結局のところ、打開策は今まで以上に気を配ることだと思います。乳幼児時代は座席に着いてすぐ周りの方に挨拶をしていました。手荷物の準備もあらゆるトラブルを想定して考えます。小さな子どもたちは、服にジュースをこぼした、お腹が空いた、喉が渇いた、手足をどこかにぶつけた、暑い、寒い、眠いなどと言っては泣いてしまいますから。

だから着替えも上から下まで一式、好きなキャラクターのついた絆創膏、個包装されたお菓子、すぐに出せるようにお水のペットボトルも持っていました。遊び道具はお気に入りのミニカーとレールを少し、絵本を数冊、シールブック、ノートと色鉛筆、そして新しいおもちゃも。音が出ず、席に座って夢中で遊べるようなものを見つけられたら最高です。

そうなると手荷物は子供のものばかりで物凄い量となるわけですが、色々持っていると安心感はあります。とにかくあの手この手。子供が飽きない工夫をいっぱい考えます。

でも一番効果的だと思うのは飛行機に乗る前にとにかく体を使って遊ばせ、疲れさせることかな。我が家はいつも寝かせる作戦でした。ハワイ便は夕方〜夜発なので生活リズムが整っている子は時間が来れば自然に寝てくれます。複数のハワイ便が飛んでいる空港を利用する場合は、子供の寝る時間に合いそうな時間帯の便を予約するという選択肢もありそうです。

でも実際は出発の時間帯を選ぶよりも、航空会社で選ぶほうが多いかもしれませんね。我が家は当初N社のマイルを貯めていました。ですから初めての子連れ旅行(9ヶ月)の時は当然のようにN社に乗りました。

しかしこの会社は米系で、全般的にサービスはガサツな印象です。その後N社が運休になったため、今度はJ社に乗ることになりました。J社は日本企業らしいきめ細かい配慮があり、子連れが多かったのも納得でした。そのさらに後、今度はC社が新規就航したためC社に鞍替え。C社は米系ですがJ社と同等かそれ以上のきめ細かいサービスをしてくれたこと、混雑が少ないことが良くて一番お気に入りの航空会社となりました。残念ながら現在は運休となったため、再びJ社に乗っています。

このような感じで、子連れにやさしい、サービスが良い、価格が安い、マイルを貯めやすいなど、航空会社にも各社特色があります。個人用テレビで子供向けの映画やアニメなどが楽しめるのは、かなり助かりますね。ゲームができる年齢のお子さんなら、夢中でゲームをするでしょう。長時間テレビを見たりゲームをやり続けるのは好ましくないと考える方も多いかもしれませんが、機内で静かに過ごすという視点で見れば、これもありではないかなと思います。

我が家は小2になった今もDSなどのゲーム機を与えていませんが、機内では解禁です。映画を見たりゲームができるので、息子にとっては飛行機に乗ること自体もビッグイベントのようになっています(笑)
といっても小学生になれば飛行機での過ごし方で苦労することは少ないですよね。飛行機に乗せるのが大変な時期は、赤ちゃん時代から幼稚園の年少さんあたりまでかな。


 ハワイ生活の中で

■宿泊
大きなホテルなどではどこでも子連れを歓迎してくれますが、小さなB&Bでは子供の宿泊不可というところがあります。大人が雰囲気を楽しむ場所は特にそうでしょう。
我が家はホテル生活が得意でないので、コンドミニアムや一軒家タイプのコテージを選んでいました。特に一軒家タイプは全く家族だけの空間になり、近隣に迷惑をかけないのが良かったです。B&Bは『子供もウェルカム』の場合だけお願いするようにしています。


■レストラン
我が家は高級店で食事したという経験がほとんどありません。しかし以前、行ってみたい素敵なレストランがあって子供も連れて行けるといいんだけどなぁ…なんてちょっと思っていたら、こんなことを助言してくださる方がいました。

『子供を連れて行くことはお勧めできません。そういう場合、アメリカではベビーシッターを頼んだりするのが普通となっているんですよ。』 
ああ、そうなのか!ご飯を食べに行くためにベビーシッターを頼むというのは日本では一般的ではない習慣です。これを教えてくれた方にはとても感謝しています。アメリカの習慣を知る良い助言をいただきました。

高級店でなくとも、地元のファミリーが行くような美味しいレストランは沢山あります。素朴で安価、そして地元の人々に愛されている料理を味わうのは旅行の楽しみの1つであるといってよいほど。私は子供用のハイチェアーが置いてあるようなお店は”子供OK”、子供用メニューのあるお店や、帰りにおまけのお菓子をくれるようなお店は”子供歓迎”だと思ってます。ローカルレストランは気楽に外食を楽しむことができて大好きです。

※ビーチやホテルのお部屋で子どもだけにして出かけたり、12歳未満の子どもを一人でトイレに行かせることは法律違反


■保護動物、保護区、国立公園など
ウミガメに出会ったら触ったり半径4m以内に近づいてはいけない、など保護動物に対するルールもあります。ウミガメに触ろうとした子どもが厳しく注意を受けている場面に出会ったこともあるのでご注意ください。またハワイの州鳥であるネネは、近寄っても良いのですが脅かしたり追い掛けたり餌をやることは禁じられています。

国立公園(キラウエア火山など)では、溶岩などを含めた国立公園内にある一切のものが持ち出し禁止になっています。勝手にケルン(トレイル上の道しるべになる溶岩を積んだもの)を積んだり崩したりするのも禁止です。


ウミガメに近づいてはダメ

ネネの足にはタグが付いている

トレイルのケルン

このページを読んでくださった方によっては共感できない部分もあるかもしれません。『マナー』というと難しいですが、良識を持って行動できれば多分それでOKですよね。

ハワイでベビーカーを引いていると、皆さんがごく自然な形で助けてくれることに何度も驚かされました。ベビーカーだけでなく、車いすの生活をされている方も同じような気付きをされるかもしれません。

[2009年更新]
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