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母と子で行く ハワイ島日記
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2005年1月〜2月 ハワイ島旅行記

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 16日目  ワイメアのすご〜いトレイル 之巻

 2/14(月)  天気:晴れ


ハワイ島生活もあと3日…。そう考えるとちょっとブルーになってくる。けれど「残された3日間は思いっきり遊ばなきゃ」と同時に気合いも入る。そうだ、今日こそあのトレイルに行ってみよう!

「あのトレイル」と言うのはワイメアにあるトレイルで、通称「ホワイトロード」と呼ばれているらしい。旅行前にガイドブックを見ていたらワイメアの地図に1本、トレイルの線が入っていることに気づいた。ちょっと読んでみるとすごく良さそう。それでどうしても行ってみたくなり、一生懸命になって和訳した。
そしてハワイ出発日直前、何気なくToshiさんのHPを見ていたら、なんと紹介されている。ああ、もっと早く気づけば良かったのにな。けれどToshiさんが先生ならバッチリだね。

そんなわけでToshi先生にも相談してみて、天気がいい今日が決行日となったのだ。この青い空が午後まで続いてくれますように!

トレイルの出発地点にあるゲートに着いたのは10時ちょっとすぎ。もう既に5台の車が止まっていた。風が冷たいから長袖を着て出発だ。
「ケンシン坊、お散歩に行くよー。」
「うん!」
雪をかぶったマウナケアと緑の草原を背に未舗装の広い道を歩く。周りは牧場の一部らしくて時々馬と出会う。のんびりしてていい気分。


歩き出してすぐのところ

あ〜、おうまさんだ!

2つ目のゲートを通過するあたりでハイカー1組に出会った。その後も何組かの人とすれ違って挨拶した。知る人ぞ知るトレイルなんかじゃなくて、人気のコースなんだね。
犬の散歩をしていた日系のおじさんと会ったので挨拶したら、「ワイメアに住んでるの?」と聞かれた。ああ、ワイメアの住人になりたいなあ…なんて思いながら、「日本から来ました。」と言ったら、ちょっと嬉しそうなお顔をして、それから「お気をつけて。」と今度は日本語で返してくれた。私も嬉しかったなぁ。


景色が良くて何度も振り返っちゃう

出発してから約1時間後、初めて用水路が現れた。これが日系移民たちが苦労を重ねて作り上げてきた灌漑用水なんだね。出発前にToshiさんが色々教えてくれたのだ。1kgの砂糖を作るのに、なんと水が1トンも必要なんだって。

トレイルは用水路沿いに続いていく。今までとても歩きやすい道だったけれど、この先から山道の様相を呈してきた。足元がぬかるんでグチャグチャしている所もある。橋を超え、山道を歩き、休憩して…を繰り返す。だんだん疲れてきたけれど、まだ求めている景色は現れてこない。まだかなー、まだかなー、と言いながら2人で歩く。


日系人が作ったハマクア用水路

その後も時々カップルやファミリーにすれ違った。みんながケンシン坊を見て「あら、何歳なの?彼はグッドハイカーね、バックパックも格好いいわね!」と声をかけてくれた。肝心の坊はモジモジしてダメなんだけど(笑) 「あともう少し。ものすごくいい景色が見れるから頑張って!」と言ってくれるのが励みになった。
ケンシン坊が疲れてちょっとぐずぐずしてきたので、大好物のビスコを渡した。「あとちょっとだから頑張ろうね。」


あと少しだ、がんばれー!

そしてスタートしてから約2時間後、疲れも一気に吹っ飛ぶ絶景が目の前に現れたのだ!! 言葉が出ないほど驚いた。ワイメアにこんなところがあったなんて!! 目の前には大きく弧を描くような深い渓谷があって、私たちはその渓谷の崖っぷちに立っているのである。その高さと言ったら目がくらむほど。高いところが大好きな私でさえ足がすくんだ。ケンシン坊の手も怖くて離せないよー。


うお〜っ、感動のパノラマ!

「ママー、滝があるよ。すごい大きいねー。」
とケンシン坊が指差す。
そうなんです、正面には大きな滝!! 山の上から麓まで一気に流れ落ちている。滝つぼを覗いてみると、はるか下のほうに小さく見えている。音は聞こえない。落差はなんと700mなんだって。とにかくそのスケールの大きさに心を揺さぶられた。感動だ、この景色は忘れることができないな。

700mの滝(53KB)
うおおーっ、正面には700mの滝! あまりの高さで下を覗くのが恐ろしい

ちょうどお昼なので、この贅沢な景色を鑑賞しながらランチを食べることにした。今日は近所のビレッジマーケットでサンドイッチを買ってきたんだ。ケンシン坊も頑張って歩いたからお腹が空いたようでガツガツ食べている。
ここは雨の多いワイメアの奥。天気が悪いことも多いみたいだけど、今日は晴れていて本当に良かった。


緑の渓谷に浮かぶ白い雲

サンドイッチを食べ終え、ほっと一息。この先もまだまだ続くトレイルだけど、ケンシン坊も十分頑張ったし、これ以上は進まないことにした。だけどちょっと気になる崖っぷちの道。だから荷物を置いてほんのちょっと探検ね。
少し行ったところに洞窟を発見した。数日前サーストン・ラバ・チューブ(火山にある有名な観光洞窟)ですっかり懲りたケンシン坊が真っ暗な洞窟に入ってくれるわけもなく、外から眺めるだけで終わった。


崖っぷちトレイル

ここはワイピオ渓谷の裏側だそうなんだけど、ワイピオってどっちなのかな。ヘリコプターが向こうの山の上を何台か飛んでいった。「ってことはコッチ?」 山の中だと、どっちがどっちだかサッパリ分かりません。


ワイピオ渓谷ってこの山の向こうかなあ、あやふやだ

30分がたち、だんだん雲が多くなってきた。後ろ髪を引かれる思いで出発。帰りも30分に1回ぐらい休憩をしながら戻ってきた。用水路のあたりまで来ると道が遊歩道のようになるのでほっとする。


ケンシン坊はご満悦

そして15時ちょっと前に車に着いた。雨が降りそうな天気になっている。4時間半のピクニックは最高に楽しかった。ケンシン坊も完歩した。頑張ったね!
坊は疲れてすぐ寝ると思っていたのに、意外にも元気。そこでご褒美にパーカーランチ・ショッピング・センターでおやつを食べていくことにした。坊が選んだのはプアマナ(肉まん)。美味しそうに食べてるね。2人でおしゃべりしていたら声をかけられた。トレイルでお会いしたご夫婦で、同じくおやつタイムの様子。

ワイメアを出てすぐ、坊はすーっと寝てしまった。家に着いたらShioneちゃんがすぐ出てきてくれた。遊ぼうと思って待っていてくれたらしいんだけど寝ていたのでがっかりだったみたい。ゴメンネ。
今日は17時半からLinaちゃんのフラ・ショーなんだ。坊が楽しみにしているのを知っていたけどまだ爆睡中。行こうか止めようか迷った末、連れて行くことにした。
けれど行って良かった。Shioneちゃんと並んで座り、時々立ち上がって一緒に踊ったりしている。後ろから見てるとその姿が面白いんだよね。

夕飯はキングスショップでプレートランチを食べて帰ってきた。今日は最高のトレイルに出会えて大満足な1日でした。

※2005年8月以降、ホワイトロードのトレイルは閉鎖されています
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