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オレンジの線のところが
5日目に行ったところです。

滞在先のポイプ〜ワイルアの町までは
車で30分ぐらい。


5日目  この旅一番のアウトドア体験 之巻

11/12(水) 天気:曇り時々雨

子供のいる我が家でも楽しめるトレイルを探す…これが準備段階での重点ポイントだった。実際に歩かれたお友達からも教わって最終的に辿り着いたのは、ワイルア川の奥地にあるクイラウリッジ・トレイルだ。

予定では今日がこの旅自体のポイントとなる日のはず。まずはこのクイラウリッジ・トレイルを楽しむ。その後、ケアフア森林公園を散策。今度は車に乗り込み、ダートロードをさらに奥地まで踏み込み、最終的にはワイアレアレ・クレーターから流れる壮大な滝を見る…そんな筋書きが出来てるのだ。計画段階では一番楽しみにしていた日だ!

しかし、そう簡単にシナリオ通りにいくはずもない。山は朝方まで雨が降っていたようで、トレイルは水たまりだらけでぐちゃぐちゃ。そして今もどんより曇っている。おとんもおかんもパンツの裾を上のほうまでまくり上げて、ハタから見ればプッと噴き出しそうな笑える格好だし。ケンシン坊もとても歩かせられる状態ではない。

う〜む、仕方あるまい。抱っこひもだ。せっかく道幅も広くて安心して歩かせられるトレイルなのに残念!彼はここから約40分もおんぶされることになってしまった。きっと心の中でブツブツ言ってるに違いないなあ。


林の中を歩くトレイル。今日は蒸し暑い。
晴れたら気持ちいいだろうなぁ。

足元が悪いので下ばかり見ることになってしまい、なかなか周りの景色を堪能できない。でも所々立ち止まると、脇にはグァバの実がなっていたり、紫の花をつけた草、ピンクの花を付けた木など多くの植物が観察できた。時々視界が開けて緑のじゅうたんのような山々が現れる。この景色の気持ちのいいこと!さすがはガーデンアイランドだね。トレイル自体も背の高い雑木林の中を歩く気持ちの良いコース。雰囲気もいいし、晴れていたら本当に最高のトレイルだろうな。

40分登ってほとんど尾根に近づいた頃、やっと道の状態が良くなってきた。さあケンシン坊、歩いていいよ!でも長々とおんぶされて不機嫌な彼は、いきなり抱っこ!と言う。少し抱っこしたものの、すぐ歩いてくれたからホッ(笑)


やっとぬかるみがなくなって、
歩くことになった坊だったが…。

瑞々しい緑はやっぱり雨が降って
こそのもの。思わず深呼吸!

それまで蒸し暑かったのが急に風が通って涼しくなった。尾根に出たんだな。山の向こうに遠く海も見渡せる。右も左も絶景の尾根道を10分ほど進むとピクニックエリアに到着。話には聞いていたけど、山の上にこんな広場があるなんてなんだか不思議だ。
さてさてちょうどお昼時、ランチタイムといきましょう!「今日はママお手製の卵サラダのサンドイッチだよ」と広げ始めたら、雲行きが非常に怪しくなってきた。あっ、アレ見て〜!

ひゃーっ、大変だ! ピクニックテーブル(屋根付き)のとこへ逃げろ!

「アレ」の正体はなんとスコール。それがカーテンのようにこっちに向かってやってくるじゃないですか。案の定、数分後には土砂降りに。ちょうどいい時にピクニックエリアに到着したもんだ。ちょっと遅れてたらびしょ濡れになるところだったな。


スコールのカーテンがこっちに向かって来る!

ご飯を食べている間に雨は上がったものの、まだ空は暗くいつ雨が降ってくるか分からない状態。ここから先、少し歩くと野鳥の楽園があると聞いていたから行ってみたかったのだけど残念ながら引き返すことになった。

道はさっきの雨で一層ぐちゃぐちゃ度がアップ。ケンシン坊も途中からまた抱っこひも入りでがっかり。でもこんな天気だからみんな足早だ。ユーカリの並木を抜け、どんどん進む。雨で濡れた木の幹は黒く見え一層ジャングル気分にさせる。途中、何かの糞を発見。堂々と道の真ん中でしていくのはどんな動物じゃ〜。目に付いた植物といえばヤマイモのような葉についた白っぽい実。日本でいうところのムカゴかな。それにしてもジャガイモ大のムカゴは大きすぎ。


葉っぱもデカければ実もデカい
おばけヤマイモ

何事もなく全員帰れるのかと思ってたら、最後にきておとんが滑ってしりもちをつき、みんなから笑いをとった。雨がぱらついたりして冷や冷やしたけれど、なんとか車まで戻って来ることができた。ケンシン坊はすっかり抱っこひものなかで熟睡。そのまま車でオムツを替えてみるが全然起きる気配もない。これじゃ森林公園は行けないよ〜。諦めてジャングルハイクのほうへ行ってみよう!

ジャングル・ハイク。それはワイルア川をさらに奥地に進んだところ。勇壮なワイアレアレの山に向かってダートロードをひた走っていく。その先で見れる景色はきっと極上のはず。車はあいにく4WDではなかったものの、この日のためにSUVを選んだのだ。気合いも入りまくりですよ!

我が家の車、エクスプローラー号が出発。森林公園の駐車場を出て道に流れる川をジャバ〜ッと渡る。おお、頼もし〜い。ダートロードは思ったほど走りにくいものではなく、雨上りだというのに快調そのもの。沢をいくつか渡り、しばらく走ると赤土の幅の広い道に出る。21世紀の世の中とは思えないほどの大自然。その中にポンッと放り出されたような感じでなんだか不思議な場所。この辺りで映画ジュラシックパークの撮影が行われていたんだよね。否が応でも盛り上がっちゃう!


出発してすぐの地点。
まだ走りやすい。


パワーライントレイルの
スタート地点。

約10分の地点。恐竜が出て
きそうな感じです

そして、突き当りを右に曲がったところからが勝負どころだった。ガイドブックでは「ここで車のオドメーター(距離を測るメーター)を0に合わせて」と書いてあるから、それに習って0にした。さてこの先どうなるんだろう?みんなが興味津々で前を覗き込む。
車はゆっくりスタートしたが、ここからは道の状態が打って変わって悪くなった。シートはグワングワン上下左右に揺れまくり。それでも0.5マイル地点、0.8マイル地点とゆっくり進んでいく。運転しているパパの顔は真剣だ。周囲は幹の白い針葉樹の林が続いている。1.25マイル地点、ここで前方の山筋に無数の滝が落ちているのが見えた。ワイアレアレ・クレーターだ!でもほんの一瞬で、すぐ樹木の陰に隠れてしまった。

うわ〜、来ちゃったよ(喜)、もっと近くで見たいよ〜!

道はますます狭くなり、小さな川が出来て流れてるし、段差があったり大きな水溜りがあったりゴツゴツの状態。2WDだし未舗装道路では保険も効かない。深い水溜りも多いし、すれ違う車もほとんどない。亀の子状態になったらおしまいだよとパパが言い出し、少し広くなったスペースで車は止った。1.6マイル地点、残念ながらここで断念。

いや、断念するのは”車で進むこと”である。車がダメなら自分の足で進もう。ケンシン坊はあんなに車が揺れたにも関わらず、相変わらず爆睡中。よくあんなんで眠れるものだね。パパはすっかり疲れたらしくケンシン坊と車で待っているとのこと。相変わらず雨が降りそうな空模様。おとん&おかんと私は早速出発だ。傘を持っていこう。

車で進むとガタガタ道でも自分の足で歩くと何てことはない普通の道に思える。逆に歩いたほうが早いぐらいかもしれない。勾配もほとんどないから、天気がよければ歩きやすいかも。私は歩くというより小走りしていた。だって今にも雨が降りそうなんだもん、時間がないんだ!
そして歩くこと15分、夢にまで見たワイアレアレクレーターから流れ落ちる無数の滝が現れた!


撮影に張り切るおとん

クレーターから流れる滝!

写真を急いで何枚か撮影。後はうっとり見とれていた。壮大、雄大…この景色を表現するのには色々あると思うけど、雨のワイアレアレクレーターは霧がうっすらとかかり”幽玄”という言葉がふさわしいかな。
突然、ポツポツと雨粒が顔にあたったかと思ったら、急にザ〜ッと土砂降りの雨が降ってきた。今まで見えていた滝がどんどん霧の中に消えていく。そしてあっと言う間に見えなくなってしまった。
悔し〜い!あとちょっとで終点まで歩けたっていうのにな。でもあんなに素晴らしい景色を見れたから初めての挑戦としては大収穫。おとんもおかんも喜んでくれたしね。でも絶対また来るぞ。


あっと言う間に見えなくなった

今度行くときは随分手前に車を置いて歩いていけば、大きい車を借りなくても大丈夫かも。おとんとおかんも来年も一緒に行ければいいんだけどね。そんなことを話している間に車はケアフア森林公園に戻ってきた。ここにはペインテッドガムツリーという美しい樹皮を持つ木があることを教えてもらったので見てみたかったのだけど、ケンシン坊もまだ寝てるし諦めていた。だけど良く見ていたらなんと車道沿いにいっぱい立ち並んでるよ!?


絵に描いたような面白い木でしょ?

面白い木だなぁ。樹皮がぺろ〜んとめくれてるところはキレイな緑をしている。色がはっきり分かれてるのでほんとに絵に描いたみたいな感じ。

よかった〜。公園散策は出来なかったものの、見たかったものが見れてちょっと満足。なんだかお腹が空いちゃった。この時間に空いてるお店は…ズバリ、ハムラ!リフェにあるサイミンが有名なローカルレストランだ。初めて教えてもらった時からずっと行きたかったお店でもある。今日はトレイルやダートロードを歩いて靴もパンツも赤土でベットベト。一応赤土そのものは落としてきたものの、薄汚い5人組だ。でもハムラならこんな我が家でも受け入れてくれそう。

一度通り過ぎて、2度目にやっと見つけたハムラのお店。小さい食堂のような感じ。4時ごろという中途半端な時間であるのにも関わらず、お客さんが結構いてビックリ。サイミン・焼き鳥・リリコイパイの3品をオーダーした。
う〜ん、なんとも懐かしい味。するするっと、のどごしがいいのよね。焼き鳥も大ヒット!お土産まで余分に焼いてもらって帰りました。リリコイパイもふんわり甘酸っぱくて美味しい!今日は大満足の1日だった。


サイミン(Small)

BBQチキン

リリコイパイ



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